いまさら聞けないキャッチコピーの作り方

2021年11月28日3.マーケティング

キャッチコピー
キャッチコピー

キャッチコピーを作ったことがありますか?

印象的なワンフレーズで消費者の心を強く捉える必要があるキャッチコピー。
商品やサービスには必須とされていて、チラシ等の広告・プロモーション作成に使われます。これはとても企業にとって重要で、創造性の高い魅力的なキャッチコピーがあるだけで、売り上げに大きく影響を与えることがあります。

消費者に訴求したり、推奨してもらうためには、一瞬で興味を引く、フック(鉤)の効いた面白いキャッチコピーが必要ですが、作り方を知っている方は少ないでしょう。

本記事では、企業がビジネス成長を目指す上で重要なキャッチコピーの作り方やコツ、設定時の注意点を、詳しく解説します。

キャッチコピーとは?

面白い一言や意外性のある短いフレーズで、訴求したい商品・サービスを的確に表す言葉をキャッチコピーといいます。つまり、

人の注意を引く広告文や宣伝文句

のことを指します。

英単語の「catch」と「copy」を組み合わせた和製英語です。日本語にすると「広告文(copy)」で「注意を引くこと(catch)」。つまり、消費者の心をつかむための標語であり、キャッチコピーは「宣伝文句」という意味になります。

キャッチコピーの重要性

さまざまな企業が作ったキャッチコピーは、世の中のあらゆる場所に溢れています。見たことがないという人はいないでしょう。

消費者のほとんどは、商品やサービスに付随するワンフレーズを見て、それが自身に関係あるものか、興味が湧くものなのかを、一瞬のうちに判断し見極めているのです。見る人の心を瞬時に捉えて、その先の行動を喚起するような、秀逸で面白いキャッチコピーを生み出すことは、企業の重要課題だといえるでしょう。
キャッチコピーから消費者は何か気づきを得られるか、次の行動へ進みたくなるかなど、フックを意識しながら、心に響く言葉を選び出すことが大切です。

たとえばキャッチコピーの例として有名なものは、以下になります。

  • みなさまのお墨付き(西友)
  • そうだ 京都、行こう(JR東海)

コピーの種類

広告コピーにはさまざまな種類があります。キャッチコピーの作り方を学ぶ際によく比較される、キャッチフレーズやタグライン、ボディコピーなどの違いを押さえておきましょう。

キャッチフレーズ

よくキャッチコピーと似た意味合いで使用されるのがキャッチフレーズです。

この違いはキャッチコピーは広告の

「宣伝文句」

ですが、キャッチフレーズは、宣伝目的以外にも幅広く使用される

「うたい(謳い)文句」

と言われていますが、私の経験上は明確に違いをつけて会話している人はあまりいません。

キャッチフレーズはキーワードになるような覚えやすい単語を使って、商品やサービス・ブランドを消費者に印象づける表現です。

タグライン

ロゴマークに近接することが多い短めのフレーズです。
取り扱う商品やサービスだけでなく、企業そのものであるブランドイメージを想起させるような文章がポイントです。企業が消費者に提供できる価値や組織の理念、市場における立ち位置をわかりやすく端的に表します。キャッチコピーと比較すると、不変的で長期間使用されることを前提として作られ、企業名や商品ロゴの近くに配置されることが多いでしょう。
タグラインの例は、有名なものがあり以下はみんな聞いたことがあるかと思います。

  • カラダにピース。(カルピス株式会社)
  • NO MUSIC, NO LIFE.(タワーレコード)

ボディコピー

ボディコピーとは、キャッチコピーで誘導した消費者に、その商品やサービスの特長を深く説明するための文章です。フックで興味を持ってもらい、もっと知りたいと思ってくれた消費者に、キャッチコピーで伝えきれなかった情報を具体的な文章で伝えます。ボディコピーは、必然的にキャッチコピーよりも内容にボリュームがあり、さらに詳しい情報を得たい消費者に、満足感を与えられるかがポイントです。

キャッチコピーがよいものであっても、ボディコピーで納得感や共感が得られなければ、商品やサービスの購入にいたることはありません。

キャッチコピーと比べて地味な存在だと思われがちですが、ボディコピー次第で、商品・サービスの価値だけではなく、消費者の好感や信頼を得られることがあると覚えておきましょう。

キャッチコピーの作り方

消費者の目に留まり「意外だった」「なるほど」「面白い」と感じてもらえるようなキャッチコピーを作るためには、具体的にどのような手順が必要でしょうか。
見る人の心をつかむキャッチコピーの作り方やそのコツを紹介します。

ターゲットを絞って明確化する

キャッチコピーの作り方で、最初のステップとなるのが以下の3つです。

1.広告の目的を明確化する
2.誰に何を伝えたいのかを決定する
3.どのように伝えるのかを設定する

マーケティングのターゲティングと同じで、ゴールを決めてペルソナを設定し、伝えるキーワードを定める事です。キャッチコピーも同様にまず取り組みたいのが、自社の広告を打ち出す目的は何か、また、メッセージを伝えたいターゲットはどのような層になるのかを明確化することです。


自社が伝えたいこと、伝えたい相手がはっきりしなければ、心に響く面白いキャッチコピーは作れません。
例えば、消費者に商品やサービス、自社ブランドを強く印象付けたいのか(イメージ広告)、購買意欲を高めて次の行動につなげたいのか(レスポンス広告)、自社が作るキャッチコピーの方向性を、前もってはっきりさせておくことが大切です。

ここでよく言われることですが、最初から万人向けを狙わない事です。多くの人が陥りやすい罠なのですが、有名キャッチコピーの多くは多くの人の心に響く「万人受け」するものです。

そこでつい、ポスターやチラシを作る際にそういったかっこいい、あるいは面白い、老若男女の印象に残るものを作ろう!と考えてしまいがちなのです。

しかしそういった有名コピーは、ほとんどがすでに知名度があり、かつ広告宣伝費に大金をかけられる大手企業のものであるということを忘れてはいけません。また、そういった有名コピーであっても、きちんとターゲットを絞ったうえでヒットし、結果的に多くの人の印象に残るものとなったのです。

初めから万人受けを狙ったようなものはまず成功しません

キャッチコピーの材料となるWord(言葉)を探す

作り方で重要なことが、「自社の紹介だけではつまらない」と心がけることです。自社商品やサービスのメリットを淡々と並べても、消費者にとって魅力的であるとは限らず、フックしにくいです。

キャッチコピーで大切なことは、ターゲットとなる消費者の関心を引き、自社が設定した最終目的へ誘導する「きっかけ・気づき」を提供することです。消費者がキャッチコピーを目にしたとき、自分に関係のある情報だと思わなければ、無数にある広告の一つとして「必要がない」と瞬時に判断されてしまいます。

キャッチコピーを作るときには、消費者が持っている悩みや不満、課題をリストアップし、それを解決するWordや心に引っかかると予測できる単語をいくつも挙げてみるとよいでしょう。

その際に単純な類義語だけでなく、トレンドや専門性も押さえるとよいでしょう。


面白いキャッチコピーの作り方のコツは、ターゲットの気持ちになって、自身に向けたメッセージを考えてみることです。そこから、心に響く言葉をいくつか抽出し、そのキーワード同士を組み合わせるなど、見る人の反応を予測しながら表現の方法を工夫してみます。面白いキャッチコピーの材料となる言葉が集まったら、一瞬にしてターゲットを引きつけられるような、短い文章をできるだけたくさん作ってみましょう。

キャッチコピーのチェックポイント

キャッチコピーの具体的なチェック項目

キャッチコピー案をいくつか考えたあと、自社の最終的な目的に対して効果的であるか、見た人がもっと情報を得たいと感じるフックは機能しているかなどを意識して、もう一度候補となっているフレーズを見直してみることが重要です。

当たり前すぎるキャッチコピーになっていないか、情報のすべてを盛り込んで伝えようとしていないかなど、チェックしましょう。

特に大切なことは、メリットだけを並べるような内容にしないこと。広告において大切なのは、メリットよりもベネフィットといわれます。メリットはその商品・サービスの特徴や効果、ベネフィットはその商品・サービスにより得られる良い体験を指します。

私がチェックする際のポイントは以下になります。

○瞬時に理解できる短い文章か
○リズム感のあるキャッチコピーになっているか
○内容に驚きがあるか
〇内容に発見があるか
○ベネフィット(商品・サービスから得られる良い体験)は感じられるか
○命令や押し付け感が強すぎない、適切な表現になっているか
○他社と比較してオリジナリティーがあるか

自社がこれまでに打ち出したキャッチコピーの反響率を基準に、より大きな効果が得られそうなフレーズを選ぶのもよいでしょう。また、優れたキャッチコピー例をたくさん見ることも選定の重要なポイントです。競合だけではなく、あらゆる業界で成功しているキャッチコピーを参考に、オリジナルのフレーズを見つけることもおすすめです。
初めに設定した、自社ブランドを強く印象付けるのか(イメージ広告)、次の行動につなげるのか(レスポンス広告)の観点も忘れずに、最適なキャッチコピーを設定しましょう。

キャッチコピー作成のコツ!心理学の活用!!

キャッチコピーに心理学のテクニックを活用するとよいといわれています。
代表的な3つを紹介します。

バンドワゴン効果

「周りのみんなが持っているものは自分も欲しい」「多くの人に支持されているものならば価値が高いものだろう」というように、多数派の意見を、より好意的に捉える心理現象をバンドワゴン効果といいます。「話題の~」「大人気の~」のように、トレンド性が高いことを示せば効果的です。

スノッブ効果

バンドワゴン効果とは反対に「周りのみんなが持っているものは欲しくない」「多くの人が持っていない特別なものに価値がある」というように、他者との差別化を図る心理現象をスノッブ効果といいます。

「~限定」「希少な~」のように、入手が難しいイメージを与え、希少性をアピールします。
任天堂やSonyのゲーム機はこの効果を狙って大量制作大量販売をしていないといわれています。

売り手からすると余計なコストをかけずに済むので効率的な販売方法といえるでしょう。

ツァイガルニック効果

完成したものより、未完成のものの方が、より記憶に残りやすいという心理効果があります。何かが中途半端だった場合、それを「完成させたい」という欲求が働くため、未完成のものの方が強く印象に残る現象です。「~とは?」「なぜ~?」のように、キャッチコピーをあえて不完全な状態にとどめておくことで、情報がどのように完成されるのか、好奇心をくすぐられた消費者を引きつけることができるでしょう。

キャッチコピーの注意点

キャッチコピーの広告効果を高めたいあまりに、とにかく消費者の気を引こうとして、ネガティブすぎるイメージの単語を使ったり不安を煽りすぎてしまったりするケースが良くあります。

また、根拠のない情報や虚偽の内容をもとにしたキャッチコピーも、景品表示法の不当表示として罰則の対象になる場合があるので十分注意しましょう。

あくまで、事実の範囲内で特別なフレーズを考えること。消費者とのトラブルにつながりかねない表現や違法の可能性がある言い回しは、しないことが原則です。

まとめ

短いフレーズで一瞬のうちに心を捉える秀逸なキャッチコピーにはフックが存在し、見る人に次のアクションを起こさせることが可能です。
まずは、自社の広告目的やターゲットを明確にし、面白いキャッチコピー例を参考にしながら、独創的で印象に残るフレーズをたくさん作ってみましょう。自身がターゲットの気持ちになって考えることがポイントです。