いまさら聞けないマーケティング戦略の立て方

3.マーケティング

マーケ戦略

「企業において価値を生み出す活動はマーケティングとイノベーションの2つだけで、その他はすべてコストである」

ピータードラッカーの名言です。

企業活動においてイノベーションとマーケティングの重要性を説いたといわれています。

とはいえ、普通は「イノベーションやマーケティングと言われても、どうやればいいんだろう」となる方は多いはずです。。。そこで、現役マーケッターが今更聞けない企業が生み出す価値を決める「マーケティング戦略」について、具体的なステップに沿ってご紹介します。

そもそもマーケティング戦略とは

マーケティング戦略とは

  • 誰に
  • どんな価値を
  • どのように提供するか

を定めることです。

マーケティングの常とう手段では、

『誰に』は「セグメンテーション」と「ターゲティング」、

『どんな価値を』は「ポジショニング」と「バリュープロポジション」、

『どのように提供するか』が「7P」とか「4C」に当たりますが、具体的な手順に沿ってそれぞれを説明していきます。

マーケティング戦略立案4つのステップとは

①内部・外部環境分析

戦略の第一歩は、顧客や市場、競合、そして自社の環境を理解することです。

フレームワークとしては、顧客Customer、競合Competitor、自社Companyの3つを分析する3C分析や、強み (Strengths)、弱み (Weaknesses)、機会 (Opportunities)、脅威 (Threats) の4つのカテゴリーで要因を分析するSWOT分析。さらに、AIやシェアリングエコノミー、ブロックチェーンなどの新しい市場を作っていく事業のマーケティングであれば、政治Politics、経済Economy、社会Society、技術Technologyのマクロ環境を分析するPEST分析など、内部・外部環境分析に有用なフレームワークを使いながら、自社が置かれている環境を分析します。

最近では、内部・外部環境とSWOT分析をかけあわせて使う、クロスSWOT分析が主流だと思います。

良い戦略立案には、良い分析が欠かせません。自社に都合の良い分析になってしまったり、実態とかけ離れた妄想になっていないか、経営陣・マーケティングチーム内で厳しい目でチェックすることが重要です。

②誰に、を定める

次に、対象とする顧客を定めます。

セグメンテーション市場の細分化を行い、ターゲットを定めるために市場の構造を把握します。

業種や業態、売上規模、地域、年齢や趣味趣向、過去の行動データなど、様々な軸が考えられますが、無限に考えられる軸の中から、どう市場を細分化するかによって、最大の成果を出せるターゲットを見つけ出せるかどうかが決まります。

社外の第三者の意見を取り入れたり、マーケティング活動の結果からより良い軸を定義し直したり、セグメンテーションには細心の注意と最大のエネルギーを割くことをおすすめします。

そして、納得のいくセグメンテーションができたら、いよいよ標的とする的マトを定める「ターゲティング」のプロセスです。課題感が強く、自社の強みを用いて最高の成果を提供でき、競合に比べて明確な優位性を持てるターゲットを見極め、そこにリソースを集中させましょう。

③どんな価値を提供するか、を定める

標的とする顧客が定まったら、どのような価値を提供するかを定義します。

様々な製品・サービスが溢れる中で、顧客はなぜあなたの会社の製品・サービスを選ぶのか?

自社の製品・サービスは顧客のどのような課題を解決するのか、購入するとどのようなメリットがあるのか、そして、競合製品・サービスと比べ、どのような違いがあるのか。競合優位性のあるポジショニングを定め、自社が提供する価値をバリュープロポジションとして宣言します。

バリュープロポジションは、マーケティングだけでなく、セールスやサポート、製品開発など、企業活動の指針となるものです。

④どのように提供するか

誰に、どのような価値を提供するかを定めたら、次はその価値を顧客に届ける方法を考えます。

従来は、アメリカのマーケティング学者、ジェローム・マッカーシーが1960年代に提唱した、製品Product、価格Price、流通Place、販促Promotionの4Pが使われていましたが、1990年代にアメリカの学者、ロバート・ラウターボーンが顧客の視点から4Pを捉え直し、4Cを提唱しました。

4Cは、顧客価値Customer Value、顧客にとってのコストCost、顧客利便性Convenience、顧客とのコミュニケーションCommunicationの頭文字を取った理論です。

顧客価値Customer Valueは、「②どのような価値を」に相当しますが、コストCostは、製品・サービスを導入することで発生するコスト金額だけでなく、時間や手間、心理的な負担、顧客利便性Convenienceは、顧客が製品・サービスを手にするまでの手軽さや利便性を指します。販売店やカタログ、訪問販売、インターネットなどの顧客が製品・サービスの購入に訪れる場所を考えるだけでなく、Webサイトのユーザビリティやアクセシビリティ、さらには決済手段や受け取り手段まで、あくまで顧客の視点に立って、手にしやすい経路を考えます。最後のコミュニケーションCommunicationは、企業のPR・プロモーション活動にあたり、イベントや、カタログ、Webサイト、プレスリリースなどで、顧客にどのようにメッセージを伝え、なにを感じてもらいたいか、どのような関係性を築いていくかを定めるものです。

4Cのフレームワークで、顧客へ価値を提供する方法を考えたら、誰に、どのような価値を、どのように提供するか、が完成します。

フレームワークは方針の設計が重要

内部・外部環境を分析し、誰に、どんな価値を、どのように提供するかを定めたら、戦略を実現するための作戦・戦術として、インサイドセールスやリードナーチャリングなどのマーケティング手法を選定していきます。

しかし、方針がブレて戦略が不在だったりすると、非効率な活動をしてしまうことになります。逆に、明確な戦略があれば、効率的なマーケティング活動が可能になるのです。

立案・企画するトレーニングを

自分たちが勝てる場所・方法をしっかり見極めることで、マーケティングの成果は得られます。しかしながら、自社のマーケティング戦略と合わないにも関わらず、流行りの手法を導入してしまったり、顧客のニーズや競合の動きが変わっているのに戦略が見直されていなかったり、「戦いを略す」意識が低い企業はまだまだ少なくありません。今回ご紹介したように「マーケティング戦略」は「誰に」「どんな価値を」「どのように提供するか」を定める、とてもシンプルで基本的なもの。ぜひ、何かのマーケティング施策を実行する際、戦略を立案する習慣をつけることが重要です。