マーケティング4.0までの変遷!コトラーの変化を整理

マーケティング4.0とは何か?
まずはフィリップ・コトラーが有名だと思うので説明する。
フィリップ・コトラー(Philip Kotler)はアメリカ合衆国の経営学者で、
「現代マーケティングの第一人者」
とか、
「マーケティングの神様」として知られています。「マーケティング原理」や「マーケティング・マネジメント」など、数多くの著書を残しています。
フィリップ・コトラーの業績として最も重要なのは、STPというフレームワークを提唱したことです。STPでは消費者志向のマーケティングを実現するため、セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニングを行い、自社の優位性を分析することが可能です。多くの企業がSTPをマーケティングの基本戦略として採用しています。
他にもコトラーは、メガマーケティングにおける 6P 理論やサービスマーケティングにおける 7P 理論、また著書『マーケティング4.0』において5A理論を提唱したことで有名です。
ここで出てきたSTPから5Aまでの変遷や特徴を以下の図にまとめてみました。

製品中心のマーケティング1.0
「良い製品をつくれば売れる」という時代の販売方法。顧客へのアプローチも、新聞・TVなどのメディア広告がメイン。大量製造大量販売がメインの販売手法の時代だった。
顧客中心のマーケティング2.0
マスマーケの時代の終わりと顧客の嗜好にあわせた販売方法を戦略として考えていくことが特徴
セグメンテーション(市場を細分化)して、ターゲッティング(狙い)を決めて、その市場にどういうポジショニングを築こうとするのか戦略の立て方を作った。これは現在でもつかわれている。
価値主導のマーケティング3.0
「マーケティング3.0」は「どういう社会をつくるのか」や「世界をよりより場所にする」などコンセプトになっている。
現代は地球温暖化や貧困を初めとする社会課題が叫ばれ、市場もめまぐるしく変化するとともに個人の価値観も大きく変化し多様化しました。
そのような現代では単に自分のニーズを満たす製品やサービスではなく、製品の裏側にあるストーリーや特定の製品や人に対する共感の追求が重要になってくるとコトラーは述べている。
またニューウェーブの技術とはface bookやtwitterといったSNSを指し、製品のストーリーや製品に込められた想いへの共感がネット上で拡散され、他者へとシェアされることで製品が購入されるという時代だ。
経験価値志向のマーケティング4.0
現在はこれらの時代を経て、マーケティング4.0時代と呼ばれています。マーケティング4.0は、自己実現の時代と呼ばれています。自己実現とは、マズローの欲求5段階説からきている。
物質的欲求、精神的欲求が満たされた、次の段階が自己実現だ。
プロダクトを機能や価値で選ぶのではなく、プロダクトを使っていることによって自分がどのように見えるのかなどが重要、つまり経験が自分にとってどんな価値を生み出すかを、他社に推奨する世界となっており、その推奨が購買を招く。そんなフレームワークが5Aだといえる。
マーケティングは「モノからコトの時代へ」
タイトルにあるモノからコトの時代という言い方も多いですね。
インターネットの発達により、どこにいてもなんでも購入できるようになったりしたことで、お金さえあれば様々なものが手に入るような時代になりました。
その結果、消費者は感動するような「体験」や「社会に貢献するという価値」が重要になってきています。つまり、人の関心がモノからコトに移行してきているのです。
社会貢献の価値については、CSRではなくCSVを提唱されています。企業の勝手なやった感で終わるCSRではなく、実行した社会的価値を求めるCSVこそが、企業に求められる「コト」です。
いかがでしたでしょうか。
コトラーのマーケティングは当然奥深いので語りつくせませんが、概要を理解するにはある程度整理できていたと思います。
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