SECIモデル ナレッジマネジメントの基本プロセスはこれだ!

2019年9月29日1.マネジメント

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SECIモデルとは・・・知識を形式知と暗黙知に分けて分析されたモデル

ナレッジの蓄積 ナレッジマネジメント SECIモデル

SECIモデルとは、「共同化」「表出化」「連結化」「内面化」という4つのステップで構成された、知識創造のプロセス。暗黙知を形式知に変換し、形式知を暗黙知に変換する場を設けることで、個人のノウハウを全体で共有しようという考え方です。

読み方は「セキ」モデル。

専門用語ばかりで難しい……と思われたかもしれませんね。でも、この記事を読めば大丈夫! SECIモデルについて、初めての人にもわかりやすく解説します。

形式知と暗黙知とは何か?わかりやすく解説!

SECIモデルの定義はすでに記載したが、キーワードは残しつつ、もう少しわかりやすく分解しよう

この世におおよそある知識とは、マニュアル化が可能な

「形式知」

と、ノウハウ・コツのような

「暗黙知」

が存在する。これらの知識は4つのプロセスに分けることができる。

  1. 共同化
  2. 表出化
  3. 連結化
  4. 内面化

その、これら4つを組み合わせて

新しい知識が生まれていくプロセスをSECI(セキ)モデルといい、これらを循環させることで知識が創造的に循環するといわれている。

つまり、形式知と暗黙知が4つに分類されて循環することで、新しい知識が生まれていくという考え方だ。なんとなくつかめてきただろうか。

もう少し詳しく説明すると以下になる。

SECIモデルとは・・・ナレッジマネジメントの基礎理論!

一橋大学大学院の野中郁次郎教授らが示したナレッジマネジメントの基礎理論として知られるプロセスモデル。

組織的知識創造理論では、知識には「暗黙知」と「形式知」の2つがあり、それを個人・集団・組織の間で、相互に絶え間なく、 変換・移転することによって新たな知識が創造されると提起されている。この暗黙知と形式知の交換と知識移転のプロセスを示した。

これら知識は4つのプロセスに元図いて創造されていく。

  1. ■共同化(Socialization) 共体験などによって、暗黙知を獲得・伝達するプロセス
  2. ■表出化(Externalization)得られた暗黙知を共有できるよう形式知に変換するプロセス
  3. ■連結化(Combination) 形式知同士を組み合わせて新たな形式知を創造するプロセス
  4. ■内面化(Internalization)利用可能となった形式知を基に、個人が実践を行い、その知識を体得するプロセス

    SECIモデル(出典:「知識創造企業」)

そしてそのプロセスについては次の章で説明する。

SEKIモデルの循環プロセス



すべての知の源泉は個々人の体験に基づく「暗黙知」であり、まずそのレベルで相互理解(OJTや手取り足取りなどの経験伝授、以心伝心など)を進める(共同化)。

しかし個人に属する暗黙知は、そのままでは他者と共有しにくい。
よって、言語や図表、数式などによって形式知に変換する(表出化)。
言語化することでよりコンセプチュアルになり、本質理解が進むことも期待できる。 (コンセプチュアル・・・本質的・根本的なものをさす)

形式知となった知識を材料にしてより体系的、総合的知識を作り出す(連結化)。
ここではグループウェアやナレッジベースなどのIT活用が考えられ、他部門の知識に刺激を受け、新たな知が生まれたり、断片的な知識から総合的判断を行うといったことが想定される。個別のアイデアを総合して製品化するといった例もこのステップに該当する。

体系化/総合化された形式知は、それそのものは単なるドキュメントやマニュアルである。これを真の意味で知として個人が身に付けるには、実践や体験を通じた身体知化が必要となる(内面化)。

こうして再び暗黙知となった個々人の知識を、共同化を通じて他人と共有していく――。

これがSECIモデルが示す知識創造のプロセスである。そのプロセスは継続的な循環が想定されているため、「知識創造スパイラル」という。

ナレッジマネジメントの基本プロセスといわれているが、これを実現場に落とし込むには、もう一つブレイクダウンが必要とだと思う。

コールセンターの現場でいうと暗黙知(個人のノウハウ)をスクリプトなFAQに吸い出して(表出化)、ナレッジシステムやQ&A、チャットbotのシナリオ開発などに反映していく(共同化)。そして新たな実体験を踏んでいく(内面化)という順序で知識が生まれていくと考えられる。

重要なことは途中ででてきた、言語化することでコンセプチュアルスキル化させることだ。
では、コンセプチュアルスキルってなんだろう。

カッツ理論とドラッカーモデル

コンセプチュアルスキルとは、「知識や情報などを体系的に組み合わせ、複雑な事象を概念化することにより、物事の本質を把握する能力」といわれている。

ハーバード大学のロバート・カッツは、マネージャに求められる能力として、テクニカル・スキル、ヒューマン・スキル、コンセプチュアル・スキルを提唱した。カッツ理論とも呼ばれ、ビジネススキルと人材の関係性について言及された理論で提唱されたといわれている。

以下カッツ理論をわかりやすくまとめてみた。

カッツ理論 コンセプチュアルスキル

コンセプチュアル・スキルは概念化能力とも言われ、抽象的な考えや物事の大枠を理解する力を指す。具体的には論理思考力、問題解決力、応用力などが挙げられるため、上位のマネージャになるほど必要であると考えられている。

しかし、私は、カッツ理論は少し変遷の時期を迎えたのかもしれないと思っている。

ドラッカーモデルに代表されるように、 「与えられていた仕事をこなす」から「状況に応じ、何が最適であるか考える」ことが労働者に必要になっていく現代は、トップマネジメントレイヤーでなくともコンセプチュアルスキルが必要であると思う。
ちなみにドラッカーはコンセプチュアルスキルは全領域で必要としている。

コンセプチュアルスキルを分解すると以下のようになる。

コンセプチュアルの内訳

①ロジカルシンキング(論理的思考)
物事を理論的に考える能力

②ラテラルシンキング(水平思考)
固定概念に捉われず自由に発想をする能力

③クリティカルシンキング(批判的思考)
物事の問題を分析的に捉え、思考する能力

④多面的視野
様々な角度からアプローチできる能力

⑤柔軟性
しなやかな思考によって臨機応変に対応できる能力

⑥受容性
自分とは異なる価値観を受け入れ向き合うことができる能力

⑦知的好奇心
未知のものに対して興味を持ち続ける能力

⑧探究心
物事に対し深い興味を示し、問題の深いところまで自発的に探求する能力

⑨応用力
知識・経験を活用・組み合わせることによって課題に対応できる能力

⑩洞察力
物事の本質を正しく見極める能力

⑪直感力
物事を直観的に捉え、即座に反応する能力

⑫チャレンジ精神
困難な課題や未経験分野においても、あきらめず果敢に挑戦し、行動を起こせる能力

⑬俯瞰力
立場・場合に応じて見方を変え、物事の全体像を正確に把握する能力

⑭先見性
現時点でまだわからないことに対して、早い段階から予測を立てる能力

ミドルマネジメント層や、ロワーマネジメントにも共通するスキルではないだろうか。
コールセンターで、SECIモデルのようなナレッジをマネジメントするOwnerは、ミドルやロワーマネジメントであることから、SVやリーダーにあんると思う。上記のスキルが重要であることをお勧めしたい。

以上、ナレッジの作成プロセス(SECIモデル)と、その核心となるコンセプチュアルスキルについての説明でした。ご指摘、お問い合わせ等はサイトのお問い合わせからご連絡ください。