VOCの重要性を考える!企業によって役立つ顧客の声とは?現実的な活用方法を考察!

3.マーケティング

VOC

VOCとは何か?

VOCとは、「VOICE OF CUSTOMER」の略で、簡単にいえば「顧客の声を活かす」ということです。

コールセンターやお客様のアンケート等から顧客の声を拾い、商品開発やサービス改善に活用する活動をVOC活動と呼ばれてきました。日本では2000年代初頭から流行しましたが、いったん下火になりました。最近またこの単語が良く使われるようになってきています。

次章で詳しく説明します。

過去のVOC施策


よく言われたケースでいうと、シャンプーやリンスを販売している会社の事例があります。目をつぶっていてもシャンプーかリンスかわかるような形がいいという声をきいたため、商品開発に生かし、ボトルの横に線をいれて目をつぶっていても感触で見分けがつくようにしたところ、爆発的にその会社の商品が売れたなどという話があります。

できすぎた話のようで実話らしく、しばらくシャンプーとリンスのボトルの横に溝がありました。(今もあるのかもしれません)

前述のとおりこのような商品開発に顧客の声を活かすことは、何も目新しいことではなく昔からアンケート調査等の方法でよく使われてきました。

次に一方同じ時期にはやっていて、近似性が近い1to1マーケを説明します。

1to1マーケ

正式には「One to Oneマーケティング」という。1to1マーケとは、「顧客ひとりひとりに合わせたマーケティング」という意味です。誰に対しても画一的なマーケティングを行うのではなく、顧客それぞれの興味関心に合わせたマーケティングを行います。

顧客の声を一人一人しっかり集めることからVOC活動につなげると効果的と言われています。

ただし突き詰めると顧客一人一人に担当をおくようなオペレーションにつながりやすく、コスト効果が見合わず事業価値につなげることが難しいという課題があります。

なお、ここで重要になることが、顧客一人一人の嗜好や状態を記録するシステムです。CRMと呼ばれるツールが一般的でコールセンターではログを入力するツールです。

1to1で顧客と向き合うことは無理でも、コールセンターに入ってくる名前の顧客の声をデータを抽出分析してVOC活動をしようという動きがありました。テキストマイニングです。

テキストマイニング

テキストマイニングとは、文章を定量的に扱うための分析手法であり、アンケートの自由記述や、コールセンターへの問い合わせ内容、TwitterなどSNSでのクチコミ分析といった分野で活用されています。
 日本語の文章を定量的に扱うためには、文章を単語単位に分割し、過去形などの変化も戻して同じ言葉として集計できるようにする必要があります。この手法を形態素解析と呼びます。この形態素解析の精度が良くなってきたことから様々なソフトウェアが登場し、広く使われるようになったといわれています。

分析の際には、この形態素解析に加え、単語間の意味的なつながりをみる、係り受け解析(構文解析とも呼ぶ)がセットで使われることが多いです。

このような単語の量だけではなく単語と単語のつながりをみて、原因分析に利用するなど活用されましたが、
経営陣には単語だけ言われてもインサイトに結びつかず、徐々に下火になりました。

最近のVOC

ソーシャルの発展により、テキストの重要性が改めて注目されています。コトラーもソーシャルテキストの活用を次世代のヒントとして紹介しています。
参考:マーケティング5.0の内容を整理!アフターコロナのマーケティングの手法とコールセンターにおけるコミュニケーションの変化を考察!!

チャット&コンタクトセンターで音声要約&分析

VOC収集最大のチャネルと言えるのがコンタクトセンターです。コンタクトセンターは、電話対応のみだった従来のコールセンターに、さまざまなコミュニケーションツールをプラスしたVOC収集のための機関です。

従来、顧客からの問い合わせ手段としては、電話・FAX・郵送などでした。これはどちらかと言えば、「企業のルールや営業時間に、顧客側が合わせている」という状況です。

しかし昨今、メールやチャットなど、顧客が自分の好きな時間に連絡が取れる、顧客側優位のスタイルを採用しているコンタクトセンターも増えています。

このように、さまざまな顧客のニーズに合わせることで、より多くのVOC収集が見込めるのです。

ソーシャル

Twitter・Facebook・Instagram・レビューサイト・個人ブログなど、さまざまなSNS(ソーシャルメディア)を駆使して顧客の声を収集する「ソーシャルリスニング」も、近年VOCの分野において重要な役割を果たしています。

SNSは更新頻度が高い上に個人が自由に発言できるため、顧客のリアルな声を聞ける重要なツールです。また、拡散力も高いため、アンケートの実施や、市場動向の追跡にも適しています。

日々変化する顧客のニーズに対して、SNSの情報を分析することで、顧客が求めているものをいち早く取り入れやすくなるでしょう。

その一方で、情報の信憑性にもきちんと注意を払う必要があります。個人が自由に発信できるという特性上、裏付けのないものや噂レベルの情報も多く含まれています。なかには意図的に嘘の情報を流しているケースもあるため、真偽の見極めには時間をかけるようにしましょう。

成功するVOC活動とは

組織の設計

顧客の声を誰に届けるのか、聞く組織ができているかが重要です。ここでは主に、収集チャネルやチャネル別の運用設計などを設定します。これは、例えばコールセンターで使うトークスクリプトの設計などが該当するでしょう。さらに、収集した情報を蓄積・管理する方法についても決定します。

システムの設計

必要に応じてVOC活動に必要なシステムを導入します。コールセンターシステムやCRM、カスタマーサービスプラットフォーム、AIなどが代表的です。こういったシステムの活用で、大量のVOCを収集・蓄積・管理・分析できるでしょう。

例えばコールセンターシステムとCRMとを組み合わせれば、顧客情報の取得と分析が効率よく回ります。ただし、既存のチャネルで対応可能であれば、特にIT投資を行う必要はありません。目的はシステムの導入ではなく、VOCの推進だからです。

まとめ

VOC活動を全社的な取り組みにできれば、企業の持続的な成長につながるでしょう。そのためには核となる仕組み(システム)の構築が不可欠です。結局はゴールとして何を目的とするかを整理し、組織のどこに何をアウトプットするかを定義し、運用に乗せることが重要です。

以上、ご意見・ご要望があれば是非お問い合わせからご連絡ください。